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コを利用したレバー式(棒)のものが使用されているが、最近はリモコン操作が出来るようにレバーを油圧で操作するようにしたものもある。
(ハ)油圧・湿式単板減速逆転機
このクラッチは、2・207図に示すように前記のディスク式クラッチの中間板の移動を、油圧で行えるようにしたもので、クラッチに装備した油圧ポンプにより作動油を前後進の切換弁を経て前進又は後進作動筒内に導き、作動筒に固定されている前記の中間板に相当する摩擦板押さえを動かし、前進又は後進の摩擦板をハウジングに圧着させ、前、後進の切換を行うものである。
尚作動油は前進軸内に加工された油孔を通って作動筒内のシリンダに導かれている。

 

 

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2・207図 油圧湿式単板減速逆転機の作動図

 

 

(ニ)油圧湿式多板減速逆転機
小形機関から中大型機関まで幅広く使用されている減速逆転機で、前進用、後進用、別々の多板式クラッチを内蔵しておりその一例を2・208図に示す。図の減速逆転機では、前進、後進各1個のクラッチを使用しているが前進に2個使用したものもある。
?油圧クラッチの構造
2・209図に油圧多板式のクラッチの断面図を、又2・211図に、その展開図を示す。
前、後進用それぞれのクラッチハウジングの内周には溝(スプライン)が切ってあり、その溝がスチールプレートの外周に加工したスプラインの凸部と噛み合って常時回転している。又スチールプレートと交互に配置されている摩擦板の内周にも、スプラインが切って有りそれぞれ前、後進用小歯車の軸に加工されたスプラインと噛み合っている

 

 

 

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